SSブログ

弁護士と歩こう!霞が関司法探検スタンプラリー [自己研鑽]

昨日、タイトルの行事に参加した。弁理士になれば、審決取消訴訟において、代理人として法廷に立てる。今は、そのような状況が訪れ見込みはないが、裁判所等の中に一回ぐらいは入っておこうと思い参加した。
そのうち、傍聴もしてみたいなとは思っている。


13:45に弁護士会館に集合した。事前説明を受けた後、検察庁に向かった。一応、4つの班に分かれ、各班に弁護士がついたが、全員で行動したので、最後の歓談まであまり班分けは意味がなかった。私は3班であった。担当は第二東京弁護士会の増村弁護士であった。

検察庁では、まず、スライドで執務室の写真等を見た。被害者等が出入りするため、プライバシー保護のため見学は不可なのだそうだが、そんなに配慮すべきなのだろうか。単に、一般市民に執務室等を見せたくないだけなのではないだろうか。
また、模擬取調室を見学した什器等は実際と同じもので、広さも同様とのことだった。圧迫感がある狭い部屋ではないこと、検事と被疑者の距離はあり、検事が被疑者の胸ぐらをつかむようなことはできないなど、不法な取り調べはあり得ないということを、特に強調したいように感じた。検察に対するマイナスイメージを少しでも払拭したいのであろうか。手錠・防弾チョッキ・防刃チョッキの実物を触らせてもらえた。防弾チョッキは大変重かった。
100507_1423_001.jpg
検事が調書等を裁判所に持っていく際に使う風呂敷
100507_1434_001.jpg
手錠
100507_1437_002.jpg
防刀チョッキは、日本特装株式会社でした。
100507_1437_001.jpg
防弾チョッキは、ノーベル工業株式会社

東京地裁・高裁では、最初に裁判員制度の説明があり、呼び出された裁判員が説明を受ける部屋、裁判官等と面接をする部屋などを見学した。その後、204号法廷を見学した。裁判官と裁判員が並ぶ席は、少し高くなっており、やや威圧感があった。法廷見学でも裁判員裁判ではスライドが活用されるなどの説明があり、裁判所としては裁判員制度の広報に力を入れていることが窺われた。
100507_1504_001.jpg

東京家裁では、まずビデオで家裁の概要について説明を受けた後、裁判官から補足説明があった。
ビデオでは「家事相談」と言われていた業務が、「家事事件手続案内」という名に変わったとのことだった。その理由は「相談」というと解決策を見出してくれるようなことを期待されるが、業務としては内容を聞いて、家裁で管轄すべきものかあるいは、市区町村や児童相談所等の他の機関に任せるべきなのかを判断するだけで、なんら解決策を提供するものではないからだそうだ。
次に少年審判廷の見学、ここでは他の裁判所と法廷の作りが違うこと、非公開のため傍聴席がないなどが説明された。審判により決定される処分には、少年院送致、保護監察、不処分、不開始とがある。ここで、不処分とは事件後の少年の反省の度合い等から処分は必要ないと判断された場合、不開始は同様に審判を開くまでもないと判断された場合だそうである。何もせずに家裁が事件を手放すことではないとのことである。

最後に弁護士会館に戻り、アンケートを記入したり、見学した感想など、弁護士と歓談した。私の班は第二東京弁護士会所属の増村弁護士である。増村氏は専修大学法学部卒業後、出版会社に就職したそうだが、出版不況のあおりを受け、勤務した出版会社が会社をたたむことになり失業したそうだ。しばらく、実家にいたそうだが、ある日、母親が弁護士にでもなれば言ったのが、きっかけで司法試験を受け、弁護士になったそうである。正義感を感じてのようにかっこいいストーリーがないのですがと、ご本人は仰っていたが、私は却って親しみを感じた。
増村氏が裁判員制度により弁護士の仕事も変わってくると仰っていた。今までは検察官が作成した調書が、とても重要視されていたが、裁判員が分厚い調書を読むことは現実的でないので、比重が下がるだろう。また、どのような証拠や陳述書を出せば、裁判官に認められるかを弁護士も経験から予測できたが、相手が裁判員だとその予測も付きにくいので、真剣勝負になるということらしい。
となると、法廷での心証が判決に最も影響を与え、有罪が無罪と判断せることはないのかと聞いたところ、1人の冤罪を出すよりも、100人の有罪を見逃すほうが、まだ良いという考え方の制度なんです裁判員制度は、と仰られた。そういうことなんですね。。。それが果たして良いことなのか、どうなのかは、暫くしてみないと分からないですね。

帰りに地下まで下りるエレベータには一杯弁護士さんが乗っていました。1日に何人もの弁護士さんを見かけるというのは、そうそうないことでした。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

田中伸次

Facebookページも宣伝

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。